私は昭和元年生まれの昔気質な父親と、一緒に働く優しい母親に育てられました。幼い頃は、いわゆる「町工場」が私の遊び場で、モノ作りが大好きでした。そのような環境で育ったためか、私は昔も今も根っからの職人気質。特徴のある楽しい製品を作ることに生き甲斐を感じ、社長就任以降、NC自動工作機を導入し、自社完結型のモノづくりを本格的に開始しました。

『オーバースペックぎみな贅沢すぎる設計』
『長寿命、長くご愛用頂ける製品づくり』
『お客様の本当に求める仕様の製品づくり』
これが、中川電機製作所伝統の基本スペックです。

ちょっとしたエピソードですが、昨年80年代製の電波暗室用カメラの修理をご依頼いただいたことがありました。部品の中には入手不能な物もありましたが、自社で新たに代替部品を作り直して、なんとか修理することができました。
この出来事は、私たちのモノづくりに対する考え方や姿勢が形として表現できたものだと、大変嬉しく感じました。

技術屋として一企業として、「技術力と人は企業の財産」と考え、他社に真似されたくない気持ちから、秘匿したい情報も少なくはありません。しかしながら、当社の製品を安心して買っていただくため、お客様とのつながりを一層強化するためには、しっかりとした情報発信が必要な時代です。
中川電機製作所としては、従来であれば社外には公開しなかった情報についても適切に発信するとともに、経験、技術、製品を通じて、より一層お客様のお役に立てるよう、事業に取り組んでまいります。

末筆ながら、お客様、いつも販売に際して多大なるご助力を頂ける皆様、サプライチェーンの皆様、私を支えてくださるチーム（従業員）の皆様に感謝を申し上げます。